第4回ガタレンジャー 海の広場でカニを考える

開催日時:8月17日(日)14:00〜17:00(大潮/干潮:16:56/47cm)
集合場所:和白干潟・海の広場(東区和白4丁目6-8)
参加者:小・中学生13名。高校生10名。保護者8名。スタッフ6名。計37名

▼オリエンテーション
4回目のガタレンジャーは、海の広場南側のアシ原周辺と干潟の調査です。アシ原などに入って調査を行う高校生主体のアドバンスチームと、海の広場前面干潟の生きもの調査を行う、小学生中心のビギナーチームにグループ分けをしました。藤井先生(干潟の専門家)はコメツキガニをたくさん採取してオスとメスではどちらが大きいのかを調査するミッションを提案しました。

▼アドバンスチームは、藤井先生のもと、海の広場南側のアシ原周辺へ。普段は足を踏み入れることのない場所に入ることに戦々恐々でした。
まずは、唐の原川右岸まで移動して主にアシ原の中や水際を調査しました。アシ原の中の泥をすくって匂うとうっすらと発酵臭(イオウのようなにおい)がしました。藤井先生によると、堆積した植物が発酵してこういう匂いを出すのだとか。また、朽ちた木の下のカニや小さなカワザンショウ貝の仲間などを探しました。いつもなら見逃してしまうような小さな小さなカワザンショウ貝、藤井先生がいるからこそ知ることができるガタレンジャーアドバンスならではのフィールドワークです。その後は、普段は危険なので入ることのないアシ原の奥一帯に広がる淡水の流れ込む湿地帯にも入りました。アシをかきわけて入るとそこには淡水田がありました。中高生ならではの探検でした。オオカヤツリグサの群落のあるこの湿地帯は和白干潟の生態系を支える重要な環境であることをしっかり学べたのではないでしょうか。
この淡水田に深くイボったガタレンジャーが二人いました。合歓の木の花が終わりかけていました。

▼ビギナーコースは干潟に出ました。いきなりコメツキガニやマメコブシガニ、ウミニナの観察で足が止まってしまいましたね。ゴカイの糞で干潟浄化の説明をしたり、アオサなどの海藻の中にもたくさん生き物が隠れている様子を観察しました。ヒラムシや緑色のヨコエビなども見ることができました。少し沖の泥を振るってバケツで持ち帰り、海の広場でピンセットを使って小さな生きモノ探しもしました。チロリやツツオオフェリアなどを見つけました。ハゼをたくさん捕まえてきてくれた親子もいましたね。初めは何もいないようにしか見えない干潟ですが、泥を掘ったり海藻の中を見よくるとたくさん生き物がいることを体感できたのではないでしょうか。

コメツキガニは比較して見るとオスの方が大きいようでしたね。ミッション達成。

〈確認した主な生物/35種類〉
●カニ・エビ類
・ガザミ ・コメツキガニ ・アシハラガニ ・クロベンケイガニ ・ユビアカベンケイガニ ・オサガニ ・ヤマトオサガニ ・ケフサイソガニ ・マメコビシガニ ・テッポウエビ ・イソスジエビ ・ヤドカリの仲間 ・ヨコエビの仲間
●カイ類/巻貝など
・ウミニナ ・ホソウミニナ ・アラムシロガイ ・カワザンショウガイの仲間 ・ホトトギスガイ ・アメフラシの仲間
●カイ類/二枚貝など
・アサリ ・オキシジミ ・ユウシオガイ ・ヒメシラトリガイ
●ゴカイの仲間
・コケゴカイ ・ミズヒキゴカイ ・イトゴカイ ・チロリ ・ツツオオフェリア
●魚類
・スジハゼ 他
●植物
・アシ ・オゴノリ ・アオサ ・ボウアオノリ ・オオカヤツリグサ ・合歓の木 ・ススキ