第3回ガタレンジャー2019「和白干潟でカニ博士になろう」

第3回ガタレンジャー
テーマ「和白干潟でカニ博士になろう」

開催日時:7月14日(日)13:30〜16:30(干潮:14:26/52cm)
集合場所:唐の原川左岸・新開公園(福岡県福岡市東区唐原2丁目13)
参加者:小・中学生6名。高校生8名。保護者2名。スタッフ5名。計21名

▼オリエンテーション
3回目のガタレンジャーは唐の原川左岸の調査です。今回はカニの調査を最優先で進めました。最初にアシ原などに入って調査を行う高校生主体のアドバンスチームと、周辺の生きもの調査を行う、小学生中心のビギナーチームにグループ分けをしました。

▼干潟へ移動。唐の原川左岸周辺で/カニ採取、生きもの調査
3回目の主なターゲット種は、コメツキガニ、ハクセンシオマネキ、アシハラガニの3種です。各調査ポイントにフラッグを立てて、カニと環境の関係を意識づけをしました。
唐の原川左岸には、暗渠からの流れ込みや小規模なアシ原、泥質っぽい部分や、砂っぽい部分など小規模ながら多様な環境が集まっているため、多くの種類のカニを観察できます。

アドバンスチームでは、干潟の専門家 藤井さんのもと、今まで立ち入ったことのないアシ原の奥まで入って調査を行いました。タイミングがうまく合えば見つかるかもとの声のもと、和白干潟でとても珍しい「シオマネキ」や「ウモレベンケイガニ」なども捕獲できました。また、今回は初のカニのハサミの観察(ハサミの形状)なども行いました。ガタレンジャーの調査の意識、スキルが確実に上がっている成果です。ビギナーチームでは、唐の原川の中のオゴノリなどの海藻にウミニナ類がたくさん着いている様子や放置ブロックなどに隠れているケフサイソガニ、コメツキガニの採餌(砂団子を作る様子)、ハクセンシオマネキのウエービングなどを観察しました。
調査の後は、重松隊長がターゲットのカニ3種の解説を行い、続いて藤井さんがその他の生物の確認と説明をしました。捕獲したカニのうち、希少種や調査対象種外は元の環境にリリースしました。
最後に、ガタレンジャーの観察レポートと感想を書いて終了しました。
今回だけで12種類のカニを確認できました。半径25m以内で12種類のカニが観察できる場所が他にあるでしょうか? 唐の原川左岸の環境の重要性をあらためて認識できました。

〈確認した生物〉
●カニ・エビ類
・コメツキガニ ・ハクセンシオマネキ ・シオマネキ ・アシハラガニ ・クロベンケイガニ ・カクベンケイガニ ・フタバカクガニ ・ユビアカベンケイガニ ・チゴガニ(小個体) ・ウモレベンケイガニ ・ヤマトオサガニ ・ケフサイソガニ ・ハサミシャコエビ
●カイ類/巻貝など
・ウミニナ ・ホソウミニナ ・タマキビ
●カイ類/二枚貝など